気象衛星ひまわり8号が捉えたベテルギウスの大減光—谷口大輔(大学院生)、宇野慎介(大学院生)


東京大学大学院理学系研究科博士課程学生の谷口大輔(天文学専攻)らの研究チームは、気象衛星ひまわり8号による地球観測画像の周囲に写り込んだ宇宙空間画像を用いて、オリオン座の一等星であるベテルギウスの4.5年間に渡る可視光から中間赤外線の光度曲線を得ることに成功しました。この光度曲線を解析した結果、2020年初頭に発生したベテルギウスの大減光の原因が、表面温度の低下と、星の側で発生した塵の雲による掩蔽の両者であった可能性が高いことが明らかになりました。

 

この研究成果は、Daisuke Taniguchi et al. “The Great Dimming of Betelgeuse seen by the Himawari-8 meteorological satellite”として、英国の天文学専門誌『ネイチャー・アストロノミー』に2022年5月30日付で掲載されました。