星のゆりかごを撮影した画像から多数の浮遊惑星を発見―田村元秀(教授)


すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ(HSC)などを用いて星形成領域を撮影した画像から、およそ100個もの浮遊惑星が発見されました。星形成の理論モデルと比較した結果、これらのほとんどは、通常の惑星と同様に恒星の周りで生まれた後に、それぞれの惑星系から放出されたことが明らかになりました。宇宙空間を漂う惑星質量の天体について、その正体と起源に迫る重要な成果です。

この研究成果は、Núria Miret-Roig et al. “A rich population of free-floating planets in the Upper Scorpius young stellar association”として、英国の天文学専門誌『ネイチャー・アストロノミー』に2021年10月22日付で掲載されました。本研究成果には、天文学専攻の田村元秀教授が参加しています。


図:星形成領域を漂う、木星質量の浮遊惑星の想像図。さそり座からへびつかい座にかけての星形成領域で、およそ100個もの浮遊惑星が検出されました。(クレジット:ボルドー大学)