史上最も熱い惑星を発見―成田憲保(助教)


東京大学大学院理学系研究科天文学専攻の成田憲保助教と国立天文台岡山天体物理観測所の福井暁彦特任専門員らの参加する国際研究チームKELTは、昼面の温度が摂氏4,300度にも達する観測史上最も高温の太陽系外惑星を発見しました。KELT-9bと名付けられたこの惑星は、摂氏およそ10,000度の恒星KELT-9のまわりを約1.5日という短周期で公転しています。非常に高温の恒星のすぐそばを公転しているため、自ら光り輝かない惑星であるにも関わらず、この惑星の大気の温度は恒星の温度にも匹敵する高温になっています。また、この惑星は主星からの強い紫外線を受け、彗星のように大気が流出している可能性が考えられます。今後の詳細な惑星大気の観測で、惑星からの大気の流出率などが明らかになれば、この数奇な惑星がこれからどのような運命をたどるのかが明らかになると期待されます。

この研究成果は英国の科学雑誌「ネイチャー」に2017年6月5日付(現地時間)でオンライン掲載されました。
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